以前、日本語教師になる要件として、420時間の養成講座修了のことを挙げました。今回はその養成講座について記したいと思います。結論から言うと、本気で日本語教師になるのであれば養成講座を修了したら、間髪入れず就職活動するなり転職するなりした方がいいです。本来はそういう人が多いのかもしれませんが、私は本業があったため、将来の保険的な要素を考慮して学ぶことにしました。現時点で修了から2年半以上たっているので、せっかく習ったことも忘却の彼方になっています(汗)。
将来を見据えて受講
私が養成講座を受講したのは、東京都内にある某資格スクールの日本語教師養成講座です。ウン十万円と高額でしたが、将来を見据えてという意味で受講に踏み切りました。本業についても今後どうすべきか不安があったころだと思います。
プレレッスンもあったので、1~2回参加してから本講座に臨みました。平日は働いているので、土・日曜日が中心です。カリキュラムを見ながら土・日でとれる講義を選択しました。当時のことは本当に忘れてしまっているのですが、計画では2年ぐらいで修了する計画だったと思います。短期集中型の人は半年で修了する人もいたようです。
基本は座学中心で
講義は先生がいて、大勢の学生が話を聴くという座学がメインでした。大体30人ぐらいいたでしょうか。内容によっては席が隣の人と課題をやったり、3~4人のグループワークを行ったりもしました。文法などは本当にどう習っていたのか覚えていないですね。音声学は退屈というか、あまり理解していなかったと思います。
グループワークは、最初は抵抗があったものの、自分が主体的に参加するので、それなりに楽しくできたと思います。1回あたり90分の講義でしたので、かなり長丁場でした。1日に2コマ、3コマとるとさすがに疲れましたし、復習しないとなかなか頭に定着しないですね(なので今現在、忘れていることが多いのです)。
先生と学習者
やはりこういう資格スクールですと、何となくどの先生がいいかなどの評判が聞こえてきます。私は実際に講義を受けてみて、いいなと思う先生2人ぐらいの講座をできるだけ受講するようにしました。もちろん時間帯などによって選択できないこともあります。逆に言えば評判が悪い先生の講義は取らないように気を付けていました。
また、学習者についてですが、男女比率でいくと7対3ぐらいで女性の方が多かったでしょうか。年齢も20代から60代とバラエティに富んでいます。女性が多くて居づらかったということはありませんでした。
別の狙いもあったが!?
資格スクールで期待するのは、単に資格のための知識を習得するだけでなく、一緒に学んでいる仲間との出会いです。私はそちらにもかなり期待していました。1人でも2人でも、そんな仲間ができればいいなと思っていました。
土・日曜日に講義を取っていれば、大体顔見知りのような人は出てきます。グループワークで言葉を交わせば話もしやすくなります。しかし、結果として修了後も連絡を取れるような仲間はできませんでした(※東京の教室での話となります。詳細は別の機会に)。講義の受講ペースや選択は学習者によってそれぞれ違うので、いつも一緒という人はなかなかいません。飲み会などの懇親の場もなかったので、親しく話すことはありませんでした。
“おじさん”ですから
また、我ながら微妙だと思うのは、当時は40代半ばのいわゆる“おじさん”だったということです。すなわち
「誰がおじさんに関心を持って話をしようと思うのか!」
ちょいワル的なオヤジであれば、周りの関心も引いたでしょうが、私はいわゆる小市民のおじさんです。個人のキャラクターの問題もあるかと思いますが、コミュニケーションを取るのが苦手というほどではありません。でも、普通にしていたら何もなかったです。
40代半ばにもなれば、他の男性となかなか友達になりにくいですよね。女性についても然りです。若い子であれば引かれる可能性があるでしょうし、同世代でもそれほどお互いに関心がないし。
東京の資格スクールの場合、人数が多いせいか、お互いに親しくなろうという雰囲気にならないんですよね。学習者は日本語教師になる、という同じ目的を持っているはずなのですが…。これが10人ぐらいのこぢんまりとした集団であれば、何かやろうということになるかもしれません。「話が合うかな」と思った人には、有志を集めてみたいな話をもちかけたりもしましたが、反応がなかったです。なかなか厳しいものがありました。
続きは次回に
話の内容が少し仲間づくりに偏りましたが、そんな印象が強く残っています。講義の資料は手元にまだありますので、気が向いたら学習内容にも触れましょうか(読者の方は関心ありますか?)。
今回は日本語教師養成講座について、本当にざっくりと、個人的に印象に残ったことを記載しましたが、同講座には実際の外国人学生を相手に日本語を教える「実習」があります。実習はそれなりに思い出深いものがあります。こちらは次回に。場所も東京から変わります。