桃源郷を護る女神/甲斐国一宮
全国各地に浅間神社(あさまじんじゃ/せんげんじんじゃ)は数多くありますが、山梨県笛吹市の浅間神社は甲斐国一宮として鎮座しています。富士山を神格化した木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)がお祀りされています。「桃源郷」と言われるほど桃の栽培が盛んな笛吹市(桃の生産量日本一!)一帯をお守りするのに似つかわしい神様がいらっしゃるのではないでしょうか。
創建は第十一代の垂仁天皇八年(約2000年前)正月に神山の麓にお祀りされたとされています。現在その場所は山宮神社と称して摂社となっています。今、鎮座している場所へは、第五十六代清和天皇の貞観7年、富士山大噴火の翌年(865年)12月9日に遷りました。
平安時代に甲斐国で格式のある「名神大社」がどこであったかは議論があり、同神社の他に二つの浅間神社が挙がっています。現在では同神社が名神大社であるという説が有力視されているようです。内容が専門的なので私にはよく分かりませんが、古くから有力な神社であったことは間違いないと思います。
参拝した時、境内には大らかで清らかな空気が漂っていました。ここもまたお気に入りの神社になりました。本殿右手奥へ向かうと「祓門」という人型にくり抜かれた石像や、十二支まいりの石像が並んでいます。その年の干支や自分の生まれた年の干支にお参りするとご利益があると云われ、さらにその先の成就石で祈ると願いが叶うと云われています。
公共交通機関を使って行くには、なかなかアクセスしづらい場所にあります。今回は新宿からバスに乗り一宮停留所を降りて歩きました。その日は拝殿を中心に見ただけでしたので、次回訪れる時には祓門の方をのぞいてみたいと思います。
【浅間神社】
所在地:山梨県笛吹市一宮町一ノ宮1684
アクセス:JR山梨市駅からタクシーで約10分
:バスタ新宿より中央高速バス約100分
一宮停留所下車、徒歩10分