過去問の使い方

試験勉強と言えば過去問題は欠かせません。日本語教育能力検定試験に合格するには、まず過去問の内容を把握し、問題を解いてその答えがなぜ、そういう答えになるのかを説明できるようになることが重要です。実際には、私自身はそのレベルまではなかなか到達できませんでしたが、過去問の攻略が合格に大きく寄与したことは間違いありません。今回は日本語教陸能力試験の過去問をどう使ったのかを紹介したいと思います。

 5年分を5回

某大学の先生の通信講座では、日本語教育能力検定試験の過去5年間の過去問を5回やるようにアドバイスされました。過去問の重要性はわかっていましたが「5年分を5回というのはハードルが高い」と感じました。

ただ、直近1年分については、実際に試験会場で問題を解いていたので、ある程度、問題内容を把握しています。また、過去4年分については、1年前にも独学で勉強した際、一通り目を通していました。

勉強の仕方は「令和2年度」「令和元年度」「平成30年度」「平成29年度」「平成28年度」と1年ずつ過去にさかのぼって、それを5回繰り返すというパターンです。通信講座の内容を1巡した後がいいだろうと思い、過去問の1回目に着手したのは6月でした。

 土日にやる

令和2年度を解いた結果は、試験1と試験3の合計が7割以上でしたので、まあまあだったと言えるのではないでしょうか。音声問題で構成される試験2は予想通り半分以下の点数でした。問題文中でわからなかった単語や用語などは書き出し、あとで調べるようにしました。

1回目は5年間分を終えるのに約1カ月半かかりました。検定試験は試験1~3まで分かれていますが、試験時間を単純計算すると4時間にもなります。本番同様の時間割でやる方が、本番慣れしやすいのでしょうが、実際は難しいので土・日曜日の両日を使って過去問題をやり、回答をチェックするという勉強の仕方でした。過去問をやっていると時間があっという間に過ぎて1日の終わりを迎え、「本当にこれでいいのかな」と思う日もしばしばありました。

 無理して理解しなくていい

2巡、3巡と過去問を繰り返すと、大体同じような問題をいつも間違えるので、どこが自分にとっての弱点かがわかります。解説を見てもよくわからないものがありますし、複数回やることによって理解が深まるものもありました。

何回解説を見てもわからないような難解の問題は理解できなくてもいいと割り切りました。そのような問題はできたら儲けものとして考える方がいいです。日本語教育能力検定試験の合格点は明示されていませんが、8割採れれば間違いなく合格です。残りの理解ができる問題で着実に点数を採る方が確実です。一方で、「あ、これは以前、こういう解き方で間違えたな」と認識して、正しい回答に導ける問題も増えてきました。

また、何度も同じ問題を繰り返すうちに答えを覚えてしまうものもでてきます。本来であれば、なぜその答えを導いたか解説できる方が望ましいのですが、答えと解説をセットで覚えたという解釈して前向きにとらえました。

 正答率9割以上に

過去問を4回、5回と繰り返すと、ほぼ9割以上の正答率になりました。試験1だけであれば満点をとった時もあります。勉強した成果が結果として確認できるので、そういう意味で過去問を繰り返しやって良かったと思います。問題に慣れるという大きな効果もありました。

一方、音声問題は最後の最後まで苦戦しました。8割程度はとれるようになりましたが、「できる」という確信を持てずに試験日に突入したのが実態です。こちらは別途改めて記載したいと思います。

また、過去問の問題として、解説がついていないという欠点があります。どうしてそういう回答になったのか理由がわからないと同じような問題でまた間違えてしまいます。これについてはネットを活用しました。過去問を解説している日本語教育能力検定試験向けのサイトがいくつかあります。こちらについても改めて触れる機会を設けたいと思います。

 過去問で自信をつける

繰り返しになりますが、日本語教育能力検定試験に合格するにはまず、過去問を攻略することが最重要課題になります。過去問をやることで、これまでの傾向を把握して本番の試験に慣れるのはもちろんのこと、自分の勉強の理解度が測れる効果があります。同じことを繰り返せば問題と解答を暗記してしまうこともありますが、それはそれで構いません。要は日本語教育に関する知識が増え、問題が解ければいいわけです。過去問を繰り返しやって問題が解けるようになることで自信がつきます。

ただ、令和4年度からは試験範囲が変わるので、そこはチェックしておく必要があります。大きく変わることはないと思いますが、出題されるまでどうなるかはわかりません。不安な気持ちにもなりますが、まずは過去問をバッチリできるようになっておけば問題ないと思います。見たことがないような問題が出てきたとしても、それは他の受験者もできない可能性が高いです。

日本語教育能力検定試験を通じて、試験勉強における過去問の重要性を改めて実感しました。

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