諏訪大社上社本宮への訪問は、3社を周った2日後に車で向かいました。本宮は郊外にありますが、駐車場から本宮に向かう途中に参拝客目当ての飲食店や土産物のお店があったので、何かちょっとした賑わいを感じてうれしく思いました。
そびえたつ御柱
2日前の里曳きの時には大勢の氏子らが境内にいましたが、当日は参拝客もそれほど多くなく静けさを取り戻していました。鳥居をくぐるとすぐに目に入ったのが、御柱です。御柱は4本あるのですが、そのうちの一の御柱がありました。下から見上げると垂直に空に向かって毅然とした趣きで立っています。表面はつるつるです。近くで見ると幹の太さがわかり、どっしりした感じがありました。ありがたみがあります。
本宮は他の3社と異なり、拝殿までは仕切りがあって近くまではいけませんでした。ですから参拝場所からカメラのシャッターを切りました。諏訪大社の中でも下社の春宮・秋宮は構造・配置が同じですが、上社の前宮・本宮はそれぞれ異なります。前宮の印象は素朴な感じですが、本宮は奥ゆかしさがあるといったところでしょうか。
4社の御朱印を収集
本宮には拝殿以外にもいくつかの構造物があり、境内はそこそこ広いです。御柱の二の柱も見つけました。一部の参拝者は入ってはいけない場所まで足を伸ばしたせいで、何度も注意する放送がありました。最後に本宮の御朱印をもらい、4社の御朱印をいただくという目標を達成しました。さらに諏訪大社4社を周った記念品として小銭入れをもらいました。2日前の喧騒がうそのような感じで本宮の参拝を終えました。
当初の計画とは思わぬ形での諏訪大社への参拝でしたが、それなりに心に残るものになりました。御柱祭という記念の年ということで、いろいろなハプニングがありました。次回参拝するにあたり、留意事項をまとめたいと思います。
1.事前の情報収集はしっかりと
諏訪大社上社の前宮・本宮は里曳きの日にあたっている、ということで交通規制がひかれることは知っていました。ですのでバス利用については時刻やバス停の場所などを地元の交通会社に事前に連絡をとり、把握していたつもりでした。しかし、実際はバス亭の場所がよくわかりませんでした。タクシーも何とかつかまるだろうと期待していたのですが、待機場らしきものは見当たらずタクシーの連絡先がわかりませんでした。
里曳きという特別な日だったので、きちんと情報収集した上で最悪の事態(公共交通などが使えない事態)を想定しておけば良かったと思います。また、里曳きの時には参拝客も境内に入れない(本宮)ということは事前に確認しておくべき事項でした。前宮は参拝できただけに「何で!」というショックがありました。
2.やるべきことの後倒しはしない
旅行は「何とかなるさ」の楽観的な気分で楽しむのがいいですよね。しかし、今回は長野県内6寺社を周るという目的があり、その実現には専用色紙が欠かせませんでした。上記の情報収集とも関連しますが、どこで買えるかを確認しとくべきでした。そして今回はJR茅野駅で観光案内所に行ったときに専用色紙を購入すべきだったのです。
「神社に行けば買える」と思っていた(普通はそう考えると思うのですが…)のですが、前宮では「ない」と言われ、本宮には参拝さえできない事態になりました。仮に観光案内所で買っていたら、県内6社寺の訪問は実現できたかもしれません。観光地では思わぬことが発生するので、いずれやるべきことは早い機会でやっておくと、トラブルを防ぐことができそうです。
3.臨機応変が重要
旅行は現地に行ってみなければわからない、ということが多々あります。今回想定外だったことの一つにJR茅野駅から前宮までの距離が2・2kmあったことです。事前の情報収集では1・2kmだったので、本当に「ええっ!」と思いました。これにより徒歩の時間が増え、さらに里曳きの氏子に遭遇するという想定外のことが起き、ざっくりと計画していたスケジュールの修正が必要でした。事前に情報収集してもこのような結果だったのです。情報の精度を上げるためには、複数の場所に確認して「裏取り」する必要があるかもしれません。
今回は当初、6社寺の御朱印を集めると計画していたので、それが難しいとなった時、どう判断するかが問われました。諏訪大社4社の御朱印を集めると目標を切り替えたことで、気持ちが切れずにハプニングも楽しむことができました。今でもこの時の判断は正しかったと思います。
この時、6社寺の訪問にこだわっていたらどうなったでしょうか。いったんJR茅野駅に戻って専用色紙を買って…。旅行としては流れが良くないですね。後ほど知りましたが、6社寺訪問は好評のため今年いっぱいやるそうです。さてどうしましょうか。(了)