今、関心を持っていることの一つが日本教師です。それでは日本語教師とは何でしょうか?簡単に言うと、日本語を外国人に教える教師のことです。当たり前すぎますね(笑)。とはいえ、一口で日本語を教えると言っても、外国人がどのような状況で日本語を使うのかを考えると、さまざまなニーズがあります。
例えば、日本での大学や専門学校などへの入学を目指している留学生がいます。日本で技術を身に着けようとしている技能実習生や、企業に勤めているビジネスマンもいますね。さらに日本で仕事をする外国人が増えるにつれ、子どもを含めた家族が生活するのに必要な日本語を学ぶこともあります。あとは日本のマンガやアニメ、文化に興味を持った人などもいます。細かくみていくと、それぞれに合った日本語教育のニーズがありそうです。
日本人なら教えられる?
日本人であれば外国人に日本語を教えることは簡単にできそうな気がします。確かに挨拶やちょっとした日常会話であれば、特に問題なく教えることができます。しかし、日本人でもわからないことがあります。次の文章を比べてみてください。
「昨日、弟が駅前のラーメン屋で味噌ラーメンを食べました」
「昨夜、弟は駅前のラーメン屋で味噌ラーメンを食べました」
文中にある助詞の「は」と「が」の違いをわかりやすく説明できるでしょうか。日本人であれば、何となく文章のニュアンスの違いを感じることができます。話をする時も無意識に使い分けています。しかし、外国人が「は」と「が」を使い分けるのは至難の業です。どういう時に「は」または「が」を使うのか。私たち日本人が英語の冠詞「the」と「a」をどのように使い分けるのか、なかなか分からないのと同じですね。
こうした違いを日本語教師は外国人に分かるように説明する必要があります。もちろん、日本語を習得する目的によって教える内容は異なりますが、少なくとも大学などへの進学を考えている留学生には文法を丁寧に説明するだけの技量が日本人に求められます。
日本語教師の要件
日本語教師になるためには特別な要件はありません。今日からでも「私は日本語教師です」と名乗って教えることできれば、それで成立します。しかし、外国人に日本語を教える日本語学校などでの採用要件を見ると、主に三つのことが記載されています。
〇大学で日本語教育主専攻あるいは副専攻課程を修了した人
〇民間企業が運営する日本語教師養成講座(420時間)を修了した人
〇日本語教育能力検定試験に合格した人
これらをすべて満たす必要があるわけでなく、一つでもクリアしていれば採用要件に合致することが多いです。この中で比較的容易なのが、日本語教師養成講座でしょう。社会人でも土日や夜間などの時間をやりくりすれば420時間の履修は可能です。
日本語教育能力検定試験は国家試験ではなく公的試験ですが、合格者は日本語教育で一定のレベルがある人と評価されているようです。ネットで日本語教師の求人を見ていると420時間コースを履修した人より有利な気がします。ただ、合格率は20%台(2021年度は29.8%)となかなかの難問です。試験は年に1回しかありません、合格するにはそれなりに勉強する必要があります。420時間コースを受講した人でも簡単には合格できないのではないでしょうか。
日本語教師としての活動はこれから
日本語教師になるには、こうした要件をクリアする必要があります。あるボランティア団体が日本語教育能力検定試験の合格を応募要件にしていたのを見つけた時にはびっくりしました。ボランティアでも必要なのかと。
いろいろ書きましたが、私はまだ日本語教師として活動はしていません。しかし、何とか日本語教師をやっていく上での要件を得ることはできました。次回以降は、私が考える日本語教師の魅力や420時間コース、日本語教育能力検定試験のことなどに触れたいと思います。