三峯神社とは
ここであらためて三峯神社とはどんな神社か確認してみたいと思います。三峯神社は埼玉県のいわゆる奥秩父という地域にあり、標高は1100メートルほどあります。
創建されたのはかなり古い時代です。三峯神社のホームページによると、第12代の天皇である景行天皇が皇子・日本武尊を東国に派遣した時、日本武尊は甲斐(山梨県)から上野(群馬)を経て、碓氷峠に向かう途中、現在の三峰山に登りました。山河の美しい風景を見て、その昔、伊弉諾尊と伊弉册尊が日本の国を作ったことをしのび、三峯山に仮宮を造営して2神をお祀りしたことが、三峯神社のはじまりと言われます。歴史的には古墳時代にあたります。
この時、日本武尊を道案内したのが狼(山犬)であったとされ、神様の使いとして一緒にお祀りされています。
関東屈指のパワースポット
ネットで三峯神社について解説してある記事をみると、よく「関東屈指」「関東最強」のパワースポットという紹介がされています。それはなぜでしょうか。三峯山(妙法ヶ岳、白岩山、雲取山)は富士山から東京へ流れる強い龍脈(大地の気のルート)上にあり、三峯神社はその山々の強い気が流れ込む龍穴スポット(大地の気がみなぎる場所)に位置するようです。いい気が集まっている場所であり、大地からのエネギーが得られるのかもしれません。
雪道を歩いて境内へ
駐車場から階段を登っていくと、昨日降った雪が積もっていました。お土産の販売や食事ができる売店が2軒あり、その先に鳥居がありました。一礼して鳥居をくぐり、両脇にある木々の間を進んでいきました。寒さなのか三峯神社が醸し出している雰囲気なのか分かりませんが、辺り一帯の張り詰めたような空気が心地よく感じました。
境内は真っ白な雪で覆われており、雪かきにより何とか1人が通れるほどの通路がありました。また、境内にある建物の飾りの色が鮮やかでびっくりしました。もっと古風な重々しい感じをイメージしていましたから。通路を歩いていると、あっという間に拝殿に到着しました。「えっ、もう着いた」という感じです。従来の参拝通路は雪のため通行止めになっているようで、直接拝殿の前にたどり着きました。
お詣りして付近を散策
拝殿は寛政12年(1800)に建立されたものですが、非常に鮮やかな木彫りの飾りが目に飛び込んできます。すぐにお詣りしましたが、いきなりメインがきた感じだったので、心が落ち着きませんでした。参拝客はそれほど多くはありませんので、ゆったり観ることができます。
御朱印をもらったところ、新型コロナの影響のせいか御朱印帳への記入ではなく1枚紙に記載したものをいただきました。個人的にはちょっとありがたみが…。そしてお守りを購入しました。有名なのが毎月1日にだけ頒布される白い「氣守」が以前ありましたが、それを手に入れようと人気が沸騰し、近隣で交通渋滞などを招いたこともあったせいで、今は頒布が中止になっているようです。
その後はゆっくり境内や近辺を周りました。拝殿の前には2本の立派な御神木が立っています。幹に触れることでパワーをいただきました。雪景色の境内はちょっとした風情があります。少し離れたところに、三峯神社の神様のお使い「眷属」である狼をお祀りする御仮屋神社があり、お詣りしました。また、えんむすびの木がある場所も訪れました。
さらに三峯神社を創建した日本武尊の銅像も観ました。数メートルの大きさで堂々とした感じです。
くるみ汁そばを食べて帰路へ
散策して1時間あまり。急げば13時半発のバスで帰れるタイミングでしたが、せっかく来たからと思い、売店で店員の方に薦めてもらったくるみ汁そばを食べました。外のテラス席で景色が良かったのですが、陽射しが結構強くて長時間いるには暑くて耐えられませんでした。くるみ汁というのは初めてでしたが、それなりにおいしくいただきました。
売店から下って何もない観光案内所で本を読みながら14時半出発のバスを待ちました。バス乗り場に行くとすでに15人ぐらい並んでいました。帰りは座った席がよくなかったせいか寒くて体が冷えました。1時間15分ぐらいバスに乗り、終点の西武秩父駅に着きました。駅前の「祭りの湯」に寄り、体を温めたかったので「秩父ラーメン」をいただきました。その後は西武線に揺られて東京方面に向かい、無事帰宅することができました。 やはり三峯神社に行くのはそれなりの覚悟を持って行かないと行きつけないと感じました。建国記念の日と日本武尊は直接関係ありませんが、この日に古代日本の統一で活躍した日本武尊が創建した三峯神社に参拝できたのは、何かいいご縁があったのではと感じています。(了)