2023年の日本語教育能力検定試験を受験することに決めました。いきなり「なぜ」「どうした」と思う方もいるかもしれません。しかも試験は10月22日ですから、今からあと試験まで2カ月あまりしかなく「間に合うのか」という疑問に思うことでしょう。実際、受験すると決めたのは今から約1カ月前で、現時点では多少勉強を進めています。今回は受験理由をまとめたいと思います。
登録日本語教員の資格制度
試験を受験しようと思ったことはいくつか理由がありますが、きっかけは「登録日本語教員」という資格ができるということでした。2023年5月26日に国会で「日本語教育機関認定法」が成立したのですが、文部科学省の認定を受けた「認定日本語教育機関」で働く場合は、登録日本語教員の国家資格が必要になりました。資格制度は2024年4月から始まりますが、資格を取得するには試験と教育実習の二つが必要なようです。
日本語教育機関で働いていない私は、登録日本語教員になるには試験を受けることが必要になります。一方、現在日本語教育機関で働いている日本語教師の人には経過措置があるようです。詳細についてはまだしっかり把握していないほか、具体的なことはこれから決まってくるかと思います。私自身、今すぐに日本語学校で日本語教師になる予定はないのですが、将来をにらんで何があっても対応できるようにレベルアップし、試験対策に向けて準備が必要だと思いました。
レベルを維持・アップ
また、日本語教育能力検定試験には2021年に合格していますが、合格時点をピークに日本語教育に関する知識が失われています。現在は多少、ボランティアとしてオンラインで日本語を外国人に教えていますが、それだけでは知識を維持することはできません。本格的に日本語教師になるのであれば、知識をブラッシュアップしていくことが必要です。これまで日本語教育について学んだことを忘れないために、今のタイミングで試験を受けるのはいい機会だと思いました。
以上が主な受験理由です。もちろん2023年の試験に合格したからといって、新制度の試験で優遇されることはないと思います。逆に言えば、新試験の概要が出てから準備する方が合理的かもしれません。しかし、今、何もしなければおそらく、新試験の時に対応できないのではないかと感じました。待っている間に日本語教育に関する知識はどんどん失われ、新しいことも吸収できません。そうならないためにも自ら仕掛けていくことが重要です。2023年の試験に向けて学習することは必ずしも無駄ではなく、自分のレベルアップと考えて日本語教師への通過点ととらえれば前向きに勉強できそうです。