日本語教師とお金

 日本語教師はやりがいがある仕事だと思いますが、私がすぐに転職に踏み切れないのはお金の問題があるからです。うまく職にありつけたとしても、給料が安くて生活できない可能性があります。ネットを検索してみると、給料の安さと仕事の大変さにより、せっかく日本語教師になったものの断念した人たちの声を容易に拾うことができますね。

 なぜ、給料が安いのか。対象として日本語学校での勤務を考えたいと思います。これは私なりの考察ですので、より詳しい実態を知っている方がいましたら教えてくださいね。

 学生の中心はアジア人

 給料が安い大きな理由は、アジアの留学生を対象に学校運営しているからでしょう。最近では中国の富裕層の方がよほど、日本人より豊かな生活をしていると思いますが、多くの留学生は日本より経済発展が進んでいない国の出身です。日本に留学するには多額の費用が必要ですが、日本の生活水準から考えると相対的に日本語学校が得られる授業料などの収入はそれほど多くは得られないと想像できます。

 日本にとってアジアは、多くの日本企業が現地に展開していて経済的な結びつきが強いほか、地理的・文化的に親和性があると思います。だから日本語を学ぶ外国人にアジア人が多いと考えられます。

 これが日本人と同等以上の生活水準である欧米の学生が多ければ、日本語学校はそれなりの授業料を得ることも可能です。しかし、欧米人が大挙してはるばる日本語を学びにくるかと言えば、なかなか考えにくいです。マンガやアニメなど日本のサブカルチャーに興味を持つ人もいるでしょうが、日本に来てまで学ぼうとする人はそれほど多くはないのでしょうか。

 多くは非常勤講師

 日本語学校に勤務する日本語教師の多くは非常勤講師ということもあります。正社員に比べると立場は不安定で諸手当や保障がありません。実際の給与も1コマいくらで計算できますが、ネットで募集している学校の給与を見ると、驚くほど安い!

 例えば45分で1500円というはざらにあります。単純に1日4コマで6000円。週3回入ったとして1月に換算すると、6000円×3日×4週=7万2000円にしかなりません。これでは…。かけもちが必要になりますね。仮に週5回でも12万円。高校生や大学生の初任給にも届かないと思います。

 これが正社員になったらいいかと言えば、必ずしもそうではありません。確かに給与面では非常勤講師よりは優遇されますが、そもそも給料のベースが低いため(ネットで探すと月20万円ぐらいというのは普通にありますね)、家族を養うには厳しい感じです。さらに学事や学生の指導・管理に時間を取られてしまいます。

 うーむ、給与面を考えると、日本語教師という職には二の足を踏みますね。会社を定年になり退職金が入って、ある程度の収入があればいいという年配の人には合っているかもしれません。だから年配の人で日本語教師を始める人が多いのかもしれませんね。大学を卒業したばかりの人にも給与面からは勧められませんね。

 新型コロナウイルスも影響

 さらに現在は新型コロナウイルスの影響で外国人留学生が入国できないといった問題があり、日本語学校の経営は厳しさを増しています。ようやく政府が留学生の入国緩和に動いているようですが。日本語学校への就職を考えると、よほど経営がしっかりしたところでなければ、満足できる給料はもらえそうもないです。さて、どうするか。次回に考察します。

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